好きな香りをブレンドして、世界に一つだけのオリジナルアロマスプレーを作るのはとても楽しい時間です。
さらに、ランクアップしたい時は、「揮発度」を使うのがオススメです。
「香りの相関図」と「揮発度」の両方を使ってブレンドをすると、初心者でもプロのような深い香りを作り出すことができます。
この記事では、香りの相関図と揮発度を上手に使って、簡単にブレンドできるコツを紹介しています。
揮発度(ノート)を使いこなす3つのステップ
揮発度(ノート)を知る
香りによっては、すぐに消えてしまうものと、長く香り続けるものがあります。この違いは、芳香成分の揮発性の違いによります。
エッセンシャルオイルに含まれる芳香成分の分子量が小さいものが多いとすぐに消えやすく、分子量が大きいものが多いと香りが長続きします。
芳香成分の揮発度の違いを「香りの揮発度」とか「ノート」と呼びます。
「香りの揮発度」又は「ノート」は香り立ちの時間によって3つに分かれます。
ノート | 香り立ち(目安時間) |
---|---|
トップノート | 早い(すぐ~2時間) |
ミドルノート | ほどほど(2~4時間) |
ベースノート | 遅い(6時間~) |
揮発度(ノート)と香りの相関図をあわせる
相性の良い香りを一瞬で見分ける「香りの相関図」は、7グループに分類されます。このグループと、揮発度(ノート)にはざっくりですが、関連があります。
ノート | 香りのグループ |
---|---|
トップノート | 柑橘系、花、ハーブ類、樹木類、スパイス類 |
ミドルノート | 花、ハーブ類、樹木類、スパイス類 |
ベースノート | 樹脂類、オリエンタル |
イメージ化するとこんな感じになります。
調香師が使う3つのノートの割合を使ってブレンドする
偉大な調香師、ジャン・カルルは、トップノート・ミドルノート・ベースノートの割合を1(15-25%):2(30-40%):3(45-55%)にして多くの人に好まれる香水を作り出してきました。
このトップ、ミドル、ベース割合は、香りの濃度によって変えるとバランスが良くなります。香水のように香りが強いものはトップを少なく、ベースを多くし、オーデコロンのように軽いものはトップを多くし、ベースを少なくします。
アロマスプレーを作るときは、トップ:ミドル:ベースを3:2:1にするとバランスの良い香りが簡単に作り出せます。
揮発度(ノート)別エッセンシャルオイルの紹介
【トップノートの例】
花 | ラベンダー、カモマイル、ネロリ |
---|---|
柑橘系 | オレンジ、グレープフルーツ、プチグレン、ベルガモット、レモン |
ハーブ類 | バジル、タイム、セージ、レモングラス |
樹木類 | ジュニパー、ティートゥリー、ユーカリ |
スパイス類 | ローレル、スターアニス |
樹脂類 | ー |
オリエンタル | ー |
【ミドルノートの例】
花 | ローズ、イランイラン、ゼラニウム |
---|---|
柑橘系 | ー |
ハーブ類 | ペパーミント、マジョラム、クラリセージ |
樹木類 | サイプレス、シダー、パイン |
スパイス類 | クローブ、シナモン、ジンジャー、ペッパー |
樹脂類 | フランキンセンス |
オリエンタル | ー |
【ベースノートの例】
花 | ー |
---|---|
柑橘系 | ー |
ハーブ類 | タラゴン |
樹木類 | ー |
スパイス類 | ー |
樹脂類 | ミルラ、ベンゾイン |
オリエンタル | サンダルウッド、パチュリー |
注:同じエッセンシャルオイルでも「ノート」が違う場合があります。これは、エッセンシャルオイルに含まれる複数の芳香成分の揮発度が異なるためです。成分や製造過程の影響で異なる場合があります。「ノート」分類は、厳密なものではありませんが、目安として知っておくと、ブレンドするときに役立ちます。
まとめ
香りの相関図と揮発度(ノート)を上手に使って、簡単にブレンドできるコツを紹介しました。
揮発度(ノート)とは、芳香成分の揮発度の違いのことです。
相性の良い香りを一瞬で見分ける「香りの相関図」と揮発度(ノート)を合わせたイメージ図で大まかな関連がつかめます。
その上で、調香師が使っているブレンドするときの揮発度(ノート)別割合を使うと、バランスの良い香りが簡単に作り出せます。
アロマスプレーを作るときは、トップ:ミドル:ベースを3:2:1にするとバランスの良い香りが簡単に作り出せます。
この方法で作ったイランイランのアロマスプレーはとても良い香りなので、良かったら試しに作ってみてください。